【公演レポート】劇作家トーク 佃典彦(劇団B級遊撃隊)&冬のドラマリーディングワークショップ発表会

2010.12.11

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【公演レポート】
劇作家トーク 佃典彦(劇団B級遊撃隊) 
冬のドラマリーディングワークショップ 発表会

12月5日(日) 15:30〜18:00
いわきアリオス小劇場
※ドラマリーディングワークショップは、12月4日(土)18:00〜21:00、5日(日)10:00〜18:00の2日間、いわきアリオス小劇場で実施。

文:今尾博之(いわきアリオス演劇プロデューサー)
撮影:村井佳史

年3回の実施で継続してきたドラマリーディングワークショップ、
今年度最後となる今回は、通算で記念すべき10回目となりました。

「カラオケを楽しむように演劇体験を」というキャッチフレーズで
毎回年齢も職業も様々な方々が集まっています。

今回集まったのも10代から60代まで、ふだんはほとんど接点が
ないんじゃないかと思われる人たち。

■12月4日(土)(1日目)
 18:00〜21:00 ワークショップ

2日のワークショップで発表会まで、という企画なのですが、
1日目となる12月4日(土)は、ドラマリーディングについての
ミニレクチャーと、ウオーミングアップと声の質をみてキャス
ティングの参考にするサンプルリーディングが。

サンプルリーディングでは、
シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」の抜粋台本を読みました。

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講師の長谷基弘さんからは、

 シェイクスピアだからといってまじめにやらず、
 とくに今回の作品はお笑いだと思ってやってみて。
 ロミオは、ちょっといかれたキャラクター。
 急に他の人を好きになったり。
 まあ、14歳だからしょうがない。

という感じの解説が入ります。

■12月5日(日)(2日目)
 10:00〜14:00 稽古

2日目は発表会を想定しての稽古に。
今回上演したのは、ゲスト劇作家の佃典彦さんの
岸田國士戯曲賞受賞作の「ぬけがら」。
冒頭から戯曲全体の1/3にあたる部分までを、
3つのグループに分かれて発表しました。

認知症の年老いた父親が、
飲みながら昔話をしている途中でトイレに立ち
なかなか戻ってこない。
気になって見にいくと、
トイレにはくたっとした父の「ぬけがら」が。
ぬけがらを脱いだ父は、ベッドから20歳若返った姿で立ち上がる……

全体ではつぎつぎと、5度にわたって「ぬけがら」を脱いでいくたび、
父は10歳ずつ若返っていくという特異な設定。

さまざまな年齢の父親が登場して一度に話したりする場面も。

この特殊な設定を見た目でわかりやすくするために
父のエリア(生死を越えた、時間が混在した場所)と
現在のエリアを2本のポールと赤いテープで分けての
上演となりました。

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(まんなかの赤いテープが効果的に)

監修する長谷さんのほかに、
講師とアシスタントが3つのグループそれぞれについて、
リハーサルを繰り返していきます。

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(演出家・俳優でもある澤唯さん)

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(声優、俳優としても活躍する竹田まどかさん)

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(全体のコーディネートを担当する伊藤馨(けい)さん)

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(音楽もやっている工藤ケンタさん)

ドラマリーディングは音を聞かせる芸術ではなく
やはり見せるもの。
あまりリアルにやりすぎないのがいい。
いる人の想像力を刺激する工夫を。

などと、ちょっとした指示でどんどんよくなります。

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開演ぎりぎりまで、舞台裏の楽屋エリアで稽古が続いていました。

■15:30〜18:00 劇作家トーク&ドラマリーディング発表会

15:30からはお客さまを入れて、
まずはゲスト劇作家の佃典彦さんのトーク。

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(名古屋から新幹線とスーパーひたちを乗り継いできた佃さん)

大学に入ってから演劇を始め、劇団を立ち上げるにいたった経緯
などを一気に語ってくれました。

大学2年のときに仲間10人と誰が台本を書くか、という話になり
10人のじゃんけんで一発で負けて台本を書くはめに。あのとき、
じゃんけんでパーをだしていたら、劇作家にはなっていなかったかも、
というエピソードも。

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(佃さんは締め切りは必ず守る。 劇作家の鑑 = ミラー から
 名古屋のミラーマンとよばれているとか)

佃さんのトークのあとは、「ぬけがら」のリーディング上演。

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(右端は地元いわきの若手劇団、黒ヒゲキャラバンの団長・阿部嘉明さん
 今回はアシスタントとして参加)

リーディングの発表のあとは、佃さん、長谷さんらとトーク。

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ドラマリーディングは練習しすぎないのがコツ、
などという話がでました。
あまり練習すると、セリフを俳優が覚えてしまって、
普通の上演との境目がなくなってくるとか。
ドラマリーディングは、上演したらどうなるんだろう、
という想像が主体となるのがいい上演だそうです。

■18:00〜 ワークショップを振り返って……

お客様がお帰りになったあと、参加者と今回の企画を振り返りました。

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初めての参加者を中心に感想を聞いていくと
 顔をちょっと上げる、などのちょっとしたことで
全然違ってみえるのにびっくり。
演技するっていうことは、そういうことなんだ。
人生にも本当に生かせるような気がします、という意見や、

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いきなり最初から本気で読み始めた人にはびっくりした。
はじめは恥ずかしかったが、自分もやってみると
予想外に面白くてびっくり。
それに、こんなに丁寧に教えてもらえるものだとは思っていなかった、
などどいう意見がでました。

10回目で毎回のことではありますが、
みっちり充実した2日間でした。

企画の詳細は…
冬のドラマリーディングワークショップ 詳細
[WRITTEN BY]イマオ

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