【タイムカプセル2012/久之浜、なこそ・双葉編】「夫婦講談」誕生秘話

2013.3.8


2012年5月、「タイムカプセル2012」の舞台となる3地区(久之浜、小川、なこそ・双葉)を、タイムカプセルズのメンバーと一緒に廻った直後、神田京子さんから「地元の伝説を、講談にして皆様に聞いていただきたい」というご提案をいただきました。

津波や原発事故の影響で、ふるさとの原風景が大きく形を変えてしまった、いわき市久之浜・大久地区、そして双葉郡双葉町。「語り継ぐべきもの」を今、つなぎとめておきたい、という思いは、講談師の京子さんならではのもののように思いました。

さっそく、地元の方やいわきの民俗に詳しい方に心当たりをいくつか教えていただき、6月中旬に久之浜の伝説の舞台を訪ね歩く旅をしました。ただ文献をひもといたり話を伺うだけでなく、物語の舞台となった場所へ車を走らせ(時には久之浜を遠く離れて草野や赤井嶽まで足を伸ばし)、その地のエネルギーを感じながら取材をするのは、本当に楽しい経験でした。

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双葉町の伝説もぜひ取材しましょう、ということになりました。しかし、同じようにその場に足を運んで、というわけにはいきません。そして貴重な史料は、まだ町に残されたままになっています。
そんなとき、白河市にある双葉仮設に、双葉町の民俗史を編纂された松木清秀さんという方がいらっしゃると聞き、京子さんと私は白河まで足を伸ばすことになりました。松木さんは、初めて会う私たちを仮設のお部屋に招き入れてくださり、ゆっくり話を聞かせてくださいました。

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松木さんが収集されていた史料は、やはりいまも双葉町のご自宅に残されたままとのことでしたが、お目にかかれるまでの数日の間に、記憶に残っていた伝説をいくつもノートに書きとめておいてくださったのです。
奥様が次々に出してくださるお茶やお菓子、手作りのお漬物をいただきながら松木さんのお話を伺っていると、伝説の舞台となっているその地の風景が松木さんの目にはっきり映っているのを感じました。
そしてそれは、11月におこなったコンサートで、お客様からも感じ取ることができました。

こうしてうまれた、久之浜と双葉それぞれ3席ずつ合計6席の講談作品。
しかしここで終わらないのが、神田京子&桑原滝弥ご夫妻ならでは!
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なんと一つひとつの作品からインスピレーションを得て創作された、桑原さんの詩が続くのです。
土の匂い、汐の香りのしみ込んだ伝説の世界から、一気に宇宙へ、未来へと時空間を自在に飛び越えていくその様は痛快、愉快。
二人だからできる、二人じゃなきゃできない、言葉のスペクタクル。
ぜひ、3月17日(日)、いわきアリオス小劇場でコンサートでお楽しみください。

◆公演情報
タイムカプセル2012 〜いまのわたしたちをうたおう コンサート
2013年3月17日(日) 開演15:00 開場14:30
いわきアリオス 本館4階 小劇場
「タイムカプセル2012 〜いまのわたしたちをうたおう コンサート」詳細情報



そしてもう一つ……
3月10日(日)に、久之浜で行われる追悼供養祭「久之浜・大久地区 追悼供養」(花供養)で、神田京子さんの講談の会が行われることになりました。
実は、11月に夫婦講談を観た久之浜の船大工さんが、なんと講談の釈台を上等なケヤキ材でつくり(もちろん釘は一本も使ってません)、京子さんに贈ってくださったのです。
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その釈台をつかって、久之浜の伝説をお話しされます。また、海岸では朝から献花がおこなわれ、このプロジェクトで生まれた新しい久之浜の歌「たしかなる風〜ふるさと久之浜」「トブシルのうた」が、「ふるさと久之浜」合唱団の皆さんによって歌われることになっています。
「花供養」にお越しのかたは、お立寄りいただれば幸いです。

◆ 「久之浜・大久地区追悼供養」 情報
 3月10日(日)10:00〜16:00 久之浜町東町付近
 講談独演会 神田京子 13:00〜 久之浜公民館にて
※ほか、じゃんがらの演舞や広島県・尾道市の方のコーラスなどを予定。
お問合せ:いわき市久之浜・大久支所 0246-82-2111

[WRITTEN BY]マエダ

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