亮さんマジックにかかった2年間〜渡辺亮パーカッション・連続ワークショップに参加して

2010.11.11

山田さんレポート画像1

今年も終わってしまいました……

いわきアリオスがオープンした2008年から実施してきた「渡辺亮パーカッション・連続ワークショップ『森と海と川と河童のためのパーカッション・シンフォニー』」。市内各地に「おでかけ」し、子どもも大人もパーカッションと美術のワークショップを体験。最後はアリオス小劇場で“パーカッション奏者”としてライブに出演するという前代未聞のプロジェクトが、10月末、ひとつの区切りを迎えました。

1年目は中央台と小名浜、2年目は常磐と植田、そして今年は好間と四倉。行く先々で、その土地にちなんだ楽器や旗を作り、心ひとつに奏でたシンフォニーは、参加者の心に「何か」を刻みました。

老若男女、多くの参加者が夢中で取り組んだこのワークショップが残したものは? 昨年、今年と3人のお子さんと一緒にこのワークショップに参加したアリオスペーパー編集部員の山田亜希子さんが、2年間を振り返ります。(編集部)

亮さんマジックにかかった2年間
〜渡辺亮パーカッション・連続ワークショップに参加して


文:山田亜希子 写真:鈴木穣蔵

我が家は去年7月に行われた勿来編のワークショップと10月のライブ、今年は好間編のワークショップと大集合ライブに子ども達と一緒に参加しました。

参加してまずしたことは楽器作り。

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各自持参したペットボトルの中にBB弾を入れてフタをし、ボトルの周りにかわいいシールをペタペタ貼って、口の部分にスズランテープを結んで細かく裂くだけ。それでなんと「ガンザ」という楽器ができました。

「じゃあ、それを持ってちょっとやってみようか」
亮さんの指揮のもと、まずは簡単なリズムから鳴らし始めます。おお、パーカッションのワークショップらしくなってきた!! そして小さな子どもでもあっという間に難しいリズムも簡単に鳴らすことができちゃいました。

練習の合間にも、今自分が鳴らしているリズムって譜面にしたらどんな音符が並ぶのかなぁ、なんて考えました。きっと難しいリズムなんだろうなぁ。

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でも亮さんが魔法をかけるとどんな難しそうなリズムでも子どもも大人も、あっという間にできちゃう。まさに亮さんマジック、なのです。

夏のワークショップが終わっても、我が家の子ども達は気がつくと家でミニライブをしています。例えばテーブルの上で。部屋の壁で。タカタカタ、タカタカタ、1人が叩くと他の2人もそれに合わせてたたき出して。大人のパートと子どものパートではちょっと違ったリズムになる部分もあるのですが「大人のパートもできるよ」と大人パートの部分も真似してみたり。ああ、子どもたちの心にもしっかりと刻み込まれたものがあるんだなぁとその姿を見て思いました。

我が家の場合、たいてい、各種ワークショップに申し込む時は、私が面白そうと思ったら子どもたちの希望も聞かずに私が勝手に申し込むので、「えー、行くのぉ」と子どもたちはイヤイヤついてくることが多いのですが、言葉ではいろいろ言ってはいても、「楽しかったよ」と子どもたちの心が私に話しかけているようで、こうした姿を見ると本当に嬉しいものです。

そして久しぶりに集まっての「大集合ライブ」。ほんの少しの練習時間しかないのに、あっという間に本番を迎えるような、そんなタイトなスケジュールなのに子どもと大人を亮さんは見事にまとめます。

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ライブでの楽しみは、亮さんが世界を旅して集めてきた楽器を演奏させてもらえること。カミナリみたいな音がするものや、細くて背丈よりも長い筒になっていて波の音がするもの。「ジャックと豆の木」とうちの子どもたちが呼んでいる、大きな豆を乾燥させたもの。それに大小さまざまな大きさの鈴、貝殻を集めたジャラジャラの楽器(と思ったら貝殻じゃなくて羊の角?っだったかな?)、他にももっと沢山珍しい楽器があって、かと思えばフィルムケースを擂り粉木棒で叩いて楽器にしてしまったり、リコーダーを分解して鳥の鳴き声が出るように工夫したり、赤ちゃんをあやすおもちゃがあったり、「ええ?! 」と思うようなもの(たとえば100円ショップで売っているミニスコップ)も立派な楽器になって、どれもライブの曲に必要な音を奏でるから不思議です。

いよいよ本番です。第1楽章のコールアンドレスポンスでは、亮さんのドラムと私たちが手にしているガンザやタンボリンが本当に会話しているみたいでとっても楽しかったし、「あぁ、言葉じゃなくても会話ができるんだ」と体で感じました。

私たちの出番と出番の合間の亮さんのソロの演奏では、私たちは舞台袖で亮さんの演奏をじーっと聴いています。

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耳を澄ますと風の音が聞こえてきて、本当に鳥が鳴いているようで一瞬で心はアマゾンの奥地に飛びました。

そしてそのまま第2楽章。私たちも演奏しながらふかーい森の中に迷い込み、河童に遭遇!? そして第3楽章。みんなの心がひとつの川になってうねりになって海へ注ぐ……

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みんなでひとつのものを作り上げることがなんて気持ちのよいことか。最後の第4楽章では私たちと亮さんの秘密の暗号が交わされての演奏で、本当に気持ちのよい、あっというまの1時間でした。

それととても嬉しかったのは、舞台裏で支えるスタッフの皆さんが、小さな子どもたちをちゃんと一人前の「アーティスト」として接してくれたこと。スポットライトを浴び、沢山のお客さまの前で立派に演奏できて、子ども達は確実に成長したと思います。

今回のライブで最後ということでしたが、またみんなで一つのものを作り上げる楽しさを共有できたらいいな、そう思いました。
本当に楽しいワークショップとライブでした。

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