ドイツのクリスマス(1)

2010.12.12

ただいまアリオスでは「アリオス・クリスマス2010」が好評開催中!

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夕方になると、カスケードクリスマス・イルミネーションが点灯し、

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東口ウォールギャラリーには、市内のアーティストがデザインした「クリスマス ECOレーション展」が。

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トイレットペーペーの芯やダンボール、2階のAlios Cafeで使った牛乳パックやマドラーなどが、こんなおしゃれな作品に!

このエコレーション展は、来館するお客さまの協力で、どんどん賑やかになっているところ。

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皆さんもアリオスに来たら、ぜひ1階インフォメーションで配布している「雪だるまカード」に好きな絵を描いて、スタッフに渡してくださいね。

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この展示をデザインしたひとり、イラストレーターのsatom(サトム)さん。子どもたちが描いた絵に「かわいすぎるぅ〜〜!!」を連発しながら、壁を彩っていました。

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(このまえ描いた絵が飾ってあったよ!)

今年のクリスマスのクライマックスは、12月22日。「ドイツのクリスマス」をテーマに、カスケード交流コンサート、ドイツのクリスマス・パーティにクリスマス・プレゼント抽選会、そして夕方のキャンドル・ナイトと、無料で楽しめるイベントが1日中つづきます。

前置きが長くなりました。冬至の日、アリオスでドイツ気分を満喫するために、ちょっとドイツ人になってみませんか? 今回は、長年ドイツ音楽をはじめとしたドイツ文化にどっぷり浸かってきたいわきアリオス音楽プロデューサーの足立優司が、ドイツ人のクリスマスの過ごし方を解説した読みものを執筆しました。(編集部)

ドイツのクリスマス(上)
文:足立優司(いわきアリオス音楽プロデューサー)

クリスマス。わが国でも心浮き立つ楽しいお祭ですが、実は遠くヨーロッパでは、クリスマスも一味違った迎え方をされているようです。今回は、その中でもドイツでのクリスマスの迎え方を見てみることにしましょう。

ドイツをはじめとするヨーロッパ、そしてアメリカでは一般的にキリスト教的なものの考え方が受け入れられていますから、キリストの「誕生日」=クリスマスもまた、当然のようにキリスト教の考え方と密接に結びついています。なにせ、クリスマスという言葉そのものも「キリスト」+「ミサ」という意味ですから。

しかしこのクリスマス、本当は史実としてのイエス・キリストの誕生日ではありません。イエス様の誕生を告げる『福音書』の記事には、そうした日付の情報は一切載っていないのです。

実は正教会(ギリシャ正教、ロシア正教など)では、1月6日をもともとイエス様の誕生日としていました。この1月6日、西方諸教会ではエピファニー(顕現節)という祝日。東方の3人の博士がやってきて、みどり児イエス様に「黄金・没薬・乳香」の3つの宝物を捧げた日です。

古代ローマ帝国内で弾圧されながらもやがてローマ国教の地位を勝ち取り、北方民族の大移動の折に北へ北へとつたえられたキリスト教。そうした生き残りと布教の裏にあったのは、それぞれの土地での土着の信仰や文化を、寛容な心で許し、やがて自らの中に取り入れるという姿勢でした。そのなかで、キリスト教は北方諸民族の「冬至の祭り」を取り入れ、クリスマスとしたのです。

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クリスマスは教会歴で、1年の始まりを告げるお祭でもあります。それは冬の季節にどんどん昼が短くなって太陽の光が弱くなってきたのが、この日を境に少しずつ昼が伸びはじめ、やがて「光が闇に勝つ」ようになる、その転換点でもあるのです。キリスト教は「光の宗教」とも言われます。この世はすべからく闇につつまれており、その闇を唯一打ち破ってくださったのがイエス様である、という信仰が、キリスト教会を支えてきました。その信仰と、冬至の祭りが融合したというわけです。

さて、「教会歴」では1年の始まりを「待降節」(アトヴェントAdvent)といいます。この待降節とは「降誕日」、つまりイエス様がお生まれになる日(12月25日)を待つ時節です。「クリスマス」のための準備期間のようなものと考えていただければいいでしょう。待降節には4回の日曜日(主日といいます)が含まれていますので、だいたい例年11月最後の日曜日からということになります。そして12月25日が「降誕節第1日」、翌26日が「降誕節第2日」、さらに27日が「降誕節第3日」という祝日になります。欧米で「クリスマス休暇」というのは、この連休のことです。日本では一般に「クリスマス」といえば、12月24日(クリスマス・イブ)と、12月25日の2日間の行事のように思われていますが、キリスト者たちはその1ヵ月も前から「クリスマス」を意識し、心の準備をしながら待っているのです。

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  参考:12月のドイツの街並み(ハンブルク)

ではドイツにおいて、待降節を迎える前の11月とはどのような時期なのでしょうか。

ドイツでは、11月は「空は暗くどんよりとしていて、雨がよく降り、寒い。急に寒くなったために風邪をひく人も多い。」のだそうです(高橋義人著「ドイツ人のこころ」(岩波新書1993)。それに加え、11月にあるキリスト教の祭日は以下のようにやや陰気な感じがする日ばかりです。

◆11月1日:「万聖節」
 カトリックの祝日。すべての聖人を祝す日。
◆11月 2日:「万霊節」
 カトリックの祝日。死者の霊が地上に帰ってくるとされる日。お墓参りに行きます。
◆11月第3日曜日:「国民哀悼の日」
 第1次・第2次世界大戦の戦没者、特にナチの犠牲者を追悼する日。
◆その次の水曜日:「懺悔と祈りの日」
 プロテスタントの祭日。教会に行って懺悔し神に祈りを捧げる日。
◆11月第4日曜日:「死者慰霊日」(totensonntag)
 プロテスタントの祭日。死者に思いを馳せ、慰霊する。

このように、11月は寒くて厳しい冬に向かう寂しさもひときわ募る季節なのです。そして、このように1年を振り返りながら過ごした後におとずれるのが待降節、つまりイエス様の降誕を待ちわびる時節です。

このようにドイツの人々にとっては、待降節がとてもわくわくした心はずむ時節で、その後に迎えるクリスマスは生き生きとした喜びにつつまれる日なのです。

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◆イベント情報

12/05(日)〜26(日)アリオス・クリスマス2010 概要
12/05(日)〜12/22(水) クリスマス ECOレーション展
12/22(水)ドイツのクリスマス

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