【事業レポート】いわき市+タウンズビル市国際姉妹都市締結25周年記念事業「ハムレット」関連企画①演劇交流ワークショップ(前編)

2016.12.28 / カテゴリ1

 いわき市は1991年からオーストラリア連邦クイーンズランド州タウンズビル市と国際姉妹都市を締結しています。いわきアリオスでは2009年のグランド・オープンより、"演劇"を通じたタウンズビル市との国際姉妹都市交流を行ってきました。そして、2016年10月には、締結25周年を記念してタウンズビル市の劇団シアターインクを招き、ウィリアム・シェイクスピアの傑作悲劇「ハムレット」を上演しました。タウンズビル市において演劇作品の上演ほか、若手の人材育成に注力している劇団シアターインク。そんなシアターインクの特色ある取組みをここ、いわきの若い世代にも届けられるよう、劇団の滞在期間中には市内の高校生を対象に、2日間にわたる演劇交流ワークショップを開催しました。



【事業データ】
〔日時〕2016年10月5日(水)18:00~20:00
       10月6日(木)18:00~20:00
〔会場〕いわきアリオス 本館5階 大リハーサル室
〔講師〕ジョナサン・ブラウン、ジョン・グッドソン、エマ・ランバートン(シアターインク)
〔対象〕演劇部に所属する高校生 54名
〔ワークショップ通訳〕黒野靖子、佐藤りさ子
〔撮影〕白土亮次(*のぞく) 

*
THEATREiNQ(シアターインク )
 2010年、オーストラリア・クイーンズランド州タウンズビル市を拠点に設立。タウンズビル市唯一のプロの劇団である。年間を通じて、現代劇から古典まで幅広く取り組んでいる。現在、役者と技術・運営スタッフ35名が在籍し、タウンズビル市での活動に加え、ケアンズなど他地域でのツアーを行なっている。また、北クイーンズランドにおいて、若手俳優の育成プログラムを実施している唯一の劇団でもある。ブリッジ・プロジェクトと呼ばれるこのプログラムからは、オーストラリア全土へとその活躍の場を広げる若手を数多く輩出している。2016年には演劇の学校教育プログラムを立ち上げる。全ての人々に質の高い演劇体験を提供することによって地域コミュニティをサポートし、その卓越した業績には定評がある。


 いわき市は高校生による演劇活動が盛んな地域。様々なカラーを持つ高校演劇部が日ごろより、切磋琢磨しています。今回のワークショップでは、高校生の皆さんへのヒアリングをもとに、若い世代が担う未来の"演劇"がより豊かに育まれるよう、シアターインクがワークショップ・プログラムを組み立てました。

1.Object groups(オブジェクト・グループス)
 講師が数字を言ったら、その人数でグループをつくる。次に講師が“物の名前”を言うので、グループでその物をつくる。

 タウンズビル市でドラマ・プログラム・オフィサー兼俳優として活動する、ジョナサン・ブラウンによるワーク。“アルファベットのB”、“花瓶に入った花”、“カンガルー”、“オートバイ”など、全身を使って表現しました。文字や動植物、乗り物だったりと、次にどんなワードが出てくるのかドキドキ。いかに立体感を出すのか? 頭を柔らかく、想像力を働かせてのグループワークでした。ジョナサンいわく、このワークのポイントは「考えすぎないで、動きながら素早くつくること」だそう。最後には、全員で巨大な“ドラゴン”になりました。


■この日のために、とても細やかなワークショップ・プログラムを考えてくれたジョナサン。


■シアターインクの若手メンバーのエマ・ランバートンもワークショップをサポート。

 
■2人で"カンガルー"               ■6人で"オートバイ"


■全員で巨大な"ドラゴン"

2.Stop - Go Jump - Clap(ストップ - ゴー/ジャンプ - クラップ)
   講師が言った3つのワード(Stop・Go・Jump)とは異なる動作を繰り返し行う。(例.「止まれ」と言ったときは「進む」) 

 次は、ジョン・グッドソンが登場。タウンズビル市では教師をする傍ら、シアターインクの活動に関わっているそうです。このワークはたった3つのワードなのに、言葉と動作が複雑に絡みあうので集中力が必要です。高校生たちは、それぞれの動作にメリハリを付け、他の参加者の動線を意識して空間を使っていました。


■ジョンは音楽や人形劇など多才な面を持つ、劇団のムードメーカー。高校生たちの人気者でした。


■お互いにアイコンタクトを取りながら、次は"Stop・Go・Jump"のどのワードが出るのか耳を傾けます。


■舞台に立つとき、空間を上手に生かすことも大切。空いている場所がないか、全体を見ながら歩きます。

3.Kiss warm up(キス・ウォームアップ)
 身体のすみずみまで意識を向ける。

 心と身体が暖まったところで、ストレッチを行いました。身体の関節を意識して、全身のバランス感覚を養いました。





4.Snake movement(スネイク・ムーヴメント)
 “リーダー = 蛇の頭“の後に付いて行く。次に2本の直線に、さらに3本に……と
分かれて、交差しあい、そして片方の列の後方に加わる、最後は小さな円をつくる(同じリズムを保ちながら)。
 蛇のように、1本の直線上を縫うように進みます。だんだんと“リーダー = 蛇の頭“が増えていき、遂には4匹の蛇ができあがりました。それぞれの蛇が交差しあったり、歩くテンポを変えたりと、参加者たちの息づかいや足音が揃っていく過程を感じとることができました。高校生たちは素晴らしい協調性を発揮し、ジョンはその様子を「おいしい!(yummy!)」と表現(いわきに来てから初めて覚えた日本語だそうです)。




*
■ワークショップ会場を縫うように進みます。

*
■最後には、とぐろを巻いたようになりました。

 ワークショップ前半は「何かひとつのこと(演劇)を行うとき、お互いのエネルギーを感じとれるよう、ともに長い時間を費やすこと」を主軸にしたグループワークとなりました。つづきは、後編でレポートします。




*
■休憩中、劇団メンバーと高校生の皆さん。アットホームな雰囲気が伝わってきます。

この記事を読んだ人は以下の記事も読んでいます。

    共通フッター

    PAGE TOP

    本サイトの著作権(copyright)