あそび工房スピンオフ西尾美也「感覚の洗濯」いわきツアー2017/2018 、はじまります!

2017.9.26

西尾メイン

「あそび」は子どもだけのものでしょうか。
いや、そんなことはありません。
そもそも「あそびの国」には子どもと大人の区別もなく、ただひたすら楽しむ権利が与えられています。

震災後、アリオスのカスケードやカンティーネといった共有スペースで始めた無料イベント「あそび工房」では、ボランティアスタッフの皆さんが用意してくれた手づくりのあそびをお楽しみいただいています。毎回、子どもも大人も夢中であそぶ姿に、救われる思いがしています。

同時にいわきアリオスはアートセンターでもあるので、年に一度くらいはブッ飛んだアーティストをお招きして、アリオスという空間ではふつう「ありえない」あそびをやろうと頑張ってきました。

 あそび工房
館内の1階から5階の共有スペースや、中劇場を使って忍者修行をやりました(アフタフ・バーバン)。



小劇場に「おふとん山」をつくって、猿山のようによじ登ってみたり、奈落の“迷路”であそんだり、踊ったり、まくら投げをしたり(小沢 剛「あなたが誰かを好きなように、誰もが誰かを好き」2015年6月)。

どれも、表向きは思いっきりあそんでいるだけなのに、いつか振り返ったときに、何か大切な心の「おみやげ」が玉手箱のように開く、そんな経験をしてもらいたいと思いながら企画をお届けしてきました。

さて今年は何をやろう? と考えたときに、アーティストの西尾美也(にしおよしなり)さんが思い浮かびました。

西尾美也 服のあそびかた

奈良市在住の西尾さんは、「ファッション」をテーマに、日本はもとより、東アフリカのケニアをはじめ海外でも活躍しています。いわきアリオスには、2015年3月に「あそび工房スペシャル」として「ふくのあそび方」というワークショップを開いたときに、来ていただきました。
使わなくなった服を使って、こんなにあそべるのか! そのときの子どもたち、親御さんの喜びかたが印象に残ってて、またご一緒しようと考えました。

で、今年はどうしよう?という話を春先から進めていたのですが、企画が膨らむだけ膨らんで結構なボリュームになりました。

ということで、今年の「あそび工房スペシャル」は「スペシャル」でなく「スピンオフ」です。
アリオスでは、やりません。
「洗濯」と「スケッチ」で、「ツアー」をやります。
題して「西尾美也ワークショップ『感覚の洗濯』ツアー2017/2018」。
……意味がわかりませんね(笑)。

西尾美也「感覚の洗濯」
(photo: KUTSUNA Koichiro, Arecibo)

昨年、埼玉県さいたま市で行われたアートフェスティバル「さいたまトリエンナーレ」で、西尾さんは、「感覚の洗濯」と題したワークショップと展示(インスタレーション)を行いました。それさらに進化させて、いわき独自の企画としてできないかと思ったのですね。

「ツアー」の初日となるワークショップは「in 小名浜」。9月30日(土)10:00から、小名浜の横町公園に集合です! 雨天の場合は翌日に延期です。

横町公園 横町公園

50年の歴史を重ねながら来年1月に閉店が決まった「タウンモール・リスポ」と、その奥に、建設中の「イオンモールいわき小名浜」がうっすら見えるロケーションです。
参加する皆さんには、手洗いしたい洋服やタオルなどを持って集合していただきたいのでございます。

ワークショップでやることは、次の6つのプロセス。
(1)洗濯の説明(現地集合、ワークショップの概要を説明します)
(2)洗濯の音楽(洗濯開始、手洗いと一緒に音楽を奏でます)
(3)洗濯の展示(洗濯物をロープに干し、街を彩ります)
(4)洗濯の花見(お昼休憩、洗濯物を眺めながら昼食を取ります)
(5)洗濯の写生会(洗濯物が乾くのを待ちながら、洗濯物が干されている風景を写生します)
(6)洗濯の試着(洗濯物が乾いたら、着替えて解散!)
※途中参加も、途中離脱も自由です!

いまの時代、全自動洗濯機が「洗い」から「乾燥」、果ては「たたむ」までを一気にやってくれるようになりました。
ひょっとして、子どもたちのなかには、それを「洗濯」と思っている子もいるかもしれません。
でも大人は知っています。自分が着た汚れものを「手洗い」し、青空にパンパン! と広げながら干すときの開放感。またお日さまに干した洗濯物を取り込むときのホカホカした気持ち。
そんな幸福感を、参加したみんなで味わいながら、のんびりと時間を過ごしてみたいと思うのです。
西尾さんは、「洗濯の音楽」「洗濯の展示」「洗濯の花見」とタイトル付けしていますが、「手洗い」する行いそのものが、ひょっとして新鮮なあそびや、ゲームになるかもしれません。

西尾美也WS

また干された洗濯物が公園に並ぶ光景は、それだけでカラフルで、アート作品にもなります。洗濯物が乾くまでの時間を使って、そんな風景を、小名浜の街並みとともに「写生」してみたいと思います。スマホでカシャッ!でなく、あくまで、「手描き」。手洗いのあとは、ゆっくり手描き。うまい、へたは関係ありません。水彩、クレパス、クレヨン、思い思いの方法で、思い思いの景色を残してみようではありませんか。

描き上げた皆さんのスケッチは、10月8日(日)、9日(月・祝)に開催される「小名浜本町通り芸術祭」に“出品”するべく、タウンモール・リスポ1階の「レタス」さんの前、「釜庄」さんが入っていたスペースに展示します(期間:10月2日(月)〜13日(金))。

さらに10月14日(土)には、その作品をいわきアリオスのリヤカー「スキマチイワキ号〜モバイルランドリー仕様〜」に搭載し、小名浜からおよそ12.5キロを歩きます。
平でこの日から始まる「いわきまちなか芸術祭『玄玄天(げんげんてん)』」に、勝手に“出品”を目指します。10月16日(月)から11月5日(日)まで、いわき駅前のポレポレいわき1階カフェスペースで、「西尾美也 感覚の洗濯 in 小名浜」展、開催です。

トイザウルス スキマチイワキ

昨年10月は、いわきアリオスから小名浜までを歩いて、アリオスで制作したリヤカー作品「トイザウルス」をお届けました。だったら今年は、逆ルートですよね! 小名浜で作った作品を、平で展示するのです。そうすることで、小名浜と平の2つの芸術祭を勝手に接続してしまえという魂胆です。誰からも頼まれていませんが。
同時に、小名浜-平の区間を歩きながら、行く先々で「洗濯物の観光」を行おうと思うのです。さて、どうなりますやら。
さらには今後、他の地域でワークショップや展示を行うために、いわきをうろうろし、最後はアリオスに帰ってのワークショップと展示を目指そうと思っています。

洗濯機を使えば、1時間できれいに乾いてしまう、洗濯物。
スマホで撮れば、0コンマ何秒で切り取れる、風景。
クルマで運べば、30分もかからずたどり着く、小名浜と平。

そんな時代に、なぜ時間をかけて、手洗いし、乾燥させ、手描きをし、そして歩くのか。酔狂な話ですね。
でも、企画に参加していただければ、いつかそこから玉手箱のように立ち込めてくる何かがあると信じています。生きることはあそぶこと。あそびをせむとやうまれけむ。
どこからでも、ご参加お待ちしています。


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