【事業レポート】 いわきアリオス開館10周年記念 第15回いわきアリオス落語会 柳家小三治 柳家三三 〜その1

2018.4.18

【公演データ】
〔日時〕2018年4月7日(土)14:00開演(16:10終演)
〔会場〕いわき芸術文化交流館アリオス 中劇場
〔出演・演目〕
開口一番:柳家小はぜ「たらちね」
柳家三三「三味線栗毛」
〈中入り〉
柳家小三治「千早ふる」
〔文〕佐藤よしのり(いわきアリオス 広報グループ)

いわきアリオス落語会、担当の佐藤よしのりです。先日(4/7土)の「第15回いわきアリオス落語会」へのご来場、まことにありがとうございました。


突然ですが、人間○○というと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。人間発電所「ブルーノ・サンマルチノ」、人間山脈「アンドレ・ザ・ジャイアント」どちらも往年の名レスラーですが。(レスラーの形容は昔から素晴らしいものがありますね)柳家小三治師匠は云わずと知れた落語の世界では唯一の「人間国宝」(重要無形文化財保持者)であります。

ここいわき市には福島県内唯一の国宝建造物として名高い「白水阿弥陀堂」(しらみずあみだどう)があります。国の重要文化財の仏像5体に加え、境内である浄土庭園は国指定の史跡です。

2年前の2016年(平成28年)4月6日(水)、人間国宝・柳家小三治師匠に初来館いただき、第12回いわきアリオス落語会を柳家小三治独演会として開催しました。師匠には2席披露いただきました。この日だけはいわき市に国宝が一つ増えていたことになります。

私、佐藤、2年前の独演会のふりかえりブログ(中編は広報グループチーフの長野が執筆)
【落語会楽屋噺】第12回いわきアリオス落語会 柳家小三治独演会を終えて(前編)
【落語会楽屋噺】第12回いわきアリオス落語会 柳家小三治独演会を終えて(中編)
【落語会楽屋噺】第12回いわきアリオス落語会 柳家小三治独演会を終えて(後編)
では小三治さんとさん付けで書きました。弟子でも業界の人間でもないのに「師匠」と呼ぶことに勝手な抵抗を抱いていたのです。(お声かけする際にはもちろん師匠!とお呼びしております)しかしそれを振り切り、小三治師匠と今回は書かせてもらいます。なんといっても大きかったのはアリオスペーパー vol.59での小三治師匠とピアニスト小山実稚恵さんの対談に同席させていただいたことです。
(写真:橘 蓮二)
【アリオスペーパーvol.59】特集 対談 柳家小三治(はなし家) 小山実稚恵(ピアニスト)

落語会を制作する立場にはおりますが、楽屋には呼び出しを受けない限りはホイホイと入っていきません。やはりそこは聖域です。対談では正味1時間、小三治師匠と空間を共にしました。対談で語られる内容、終了後のねぎらいの言葉...... 私たちは思わず「師匠! ありがとうございました! お気をつけて!」とエレベータ前で叫び、頭を下げました。その対談は同じいわきアリオス演芸班である広報グループチーフの長野が再構成し、記事に仕立て上げました(裏話も)。

【アリオスペーパーvol.59】 柳家小三治さん、小山実稚恵さん表紙の裏ばなし〜アリオスペーパーの「10年」に代えて

前置きが長くなりました。というのも小三治師匠の登場2度目となった先日の落語会にお越しくださった方には通じると思うのですが、今公演の小三治師匠の噺の「まくら」(落語本編に入る前の導入として話すよもやま話)にはインターネット上に公開できない話題がたくさんちりばめられてまして、ふりかえりもなかなか難しいな、さて困ったな、なんて思っております。なのでくわしくは書きません。(小三治師匠は65分の口演のうち40分を「まくら」に費やしました。この長い「まくら」お好きな方、そうでない方いらっしゃるでしょうけれども、やはりそこは師匠の代名詞でもあり、存分にお楽しみいただけたのではないかと思っています)

小三治師匠のこの日の演目は『千早ふる』でした。在原業平の歌についてどういう中身なのか知りたい金さんと「知らないのに、知っているふりをする」横町の隠居による苦しい解釈が可笑しさを生む落語です。昨今の世情を織り込んだ「まくら」から、すうっと『千早ふる』に入った。舞台そで※ で聴いていてそれはそれは身震いするほど見事な導入でした。
※舞台左右の客席から見えないスペースのこと

(撮影:布施雅彦)

落語会の話はこれくらいにして...... こぼれ話を続けます。

小三治師匠はいわき駅からお帰りになる際に、私たちスタッフにこう声をかけられました。「良かった。本当に良かった。こちらのわがまま(長い「まくら」のことを指したと思われる)を聴いてくださったお客さんに感謝。本当に良いお客さん。それからね。メシ(飯)当たり! 中華屋もおそばも美味しかった。本当にありがとう。」いわき駅のコンコースで私たちは再び叫びました。「師匠! ありがとうございました! お気をつけて!」

それからアリオスに戻り、お客様が書いてくださった公演アンケートをじっくり読みました。落語会に来てくださるお客様はアンケートの記入率が他公演と比べてダントツに高いのです。叱咤激励のお言葉に触れるたびに、つくづく私たちは幸せな仕事をさせていただいているなと、あらためてそう思います。

(分厚いアンケートの束)

細かい余話もありますので、また筆をとりたいと思っております。あらためてご来場のお客様、そしていわきアリオスに対して注目を寄せてくださるすべての方に御礼申し上げます。いわきアリオス開館10年、落語会も15回を数えるまでになりました。ひきつづきご愛顧いただけますよう、さらに精進を重ねて参ります。

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